2014年06月02日

8月★青山様 ぼんぼん

8月★青山様 ぼんぼんぼんぼん、というと8月第一土曜日の踊りイベント「松本ぼんぼん」を思う方もいますが、「ぼんぼん」は、お盆前に行われる女の子の伝統行事。

ちなみに、「青山様」は、男の子の伝統行事で、松本ぼんぼんの歌詞にも “杉っ葉、あおった、青山様が~♪” と登場します。

松本城下町から周縁部広がる、この2つの行事は、江戸時代末期頃から城下町の親町三町(おやまちさんちょう)である本町・中町・東町を中心に始まったといわれますが、現在では、商店街の子どもの減少で、本来の地域よりも周縁部の住宅地のほうが賑やかな感じがします。


青山様は、写真のとおり、毎年つくる、「青山神社」という小さな幟を立てた神輿をかついで、8月★青山様 ぼんぼん
(ちゃんと、地域の神社に御祈祷もしてもらいますよ)「青山様だい、わっしょいこらしょ」を繰り返しながら、町内を周り、お賽銭を集める地域も。


一方の、ぼんぼんは、花紙で作った花飾り(本来は、お盆なので“白”ですが、最近は子どもの好みに合わせてピンクなどです)を頭にかざり、浴衣、ほうずき提灯に明かりをともして、「♪ぼんぼん とても今日明日ばかり~」と町内を歌い歩きます。

今は、交通事情もあり、列にならんで歩くのですが、昔は、「盆を組む」などといって女の子が互いに肩に手をかけて町のなかを練り歩いたそうです。先祖の魂を鎮める行事・・・ということで、メロディは、ゆったりと、少し哀調のある感じです。

しかし、1番はともかく、2番の歌詞は「~しゅうとのおばばの目が光る♪」とあり、少しその頃の女性社会を垣間見せます。楽譜を探している方もいるかと思い、とある方から郷土資料をいただき、データ化してみました。

↓ クリックで大きくなります。(コピー可 ご活用ください)
8月★青山様 ぼんぼん
 
青山様も、ぼんぼんも、8月上旬からお盆にかけて、夕刻に行われます。

参加の仕方は、だいたい地域の町内子ども会に入っていれば夏の行事として参加の案内があります。町内子ども会の役員にあたれば、準備からどっぷり行事に関われること、請け合いです。

松本市重要無形民俗文化財に指定され、夏の風物詩とともに、高学年が低学年の子たちをリードする、なかなかいい縦割りの行事となっています。

ぼんぼんの歌詞(1番~7番)まではこちらからどうぞ⇒


ぼんぼんの歌 歌詞について

1番から7番までありますが、各地域の伝承により、ところどころ違う言葉で伝わっているものもあります。
どれも間違いではありません。ここでは、一般的な歌詞を掲載しました。

また、1番がいちばん歌が長く、以下の歌は長さがまちまちです。
メロディは、1番2番の楽譜を基本に、記号を振りましたので、参考にしてください。

■1番■
A  ぼんぼんとても 今日明日ばかり 
B  あさってはお嫁のしおれ草
A  しおれた草をやぐらにのせて 
B  下からお見ればぼたんの花
A  ぼたんの花は咲いても散るが (散っても咲くが)
B  情けのお花は 今ばかり
C  情けのお花 ホイホイ

 ■2番■
A あの山陰に 光るものはなんだ
D 月か星か蛍の虫か
A 月でもなあいが 星でもないが
B しゅうとのおばばの目が光る
C しゅうとのおばば ホイホイ

■3番■
A 七夕様よ 七夕様よ
D 七夕様は無理なことおっしゃる
A 柳に駒(こま)をつなげとおっしゃる
B つながつながば 遠慮なし
C つながば つなげホイホイ

■4番■
A 大竹 小竹 道端(みちばた)の竹の子
B より来る人の目にかあかる
C より来る人の ホイホイ

■5番■
A 天神様(てんじんさま)よ 天神様よ
D この手を上げて下さるなら
A 白ちりめんを浅黄に染めて
B 裾には鯉の滝登り
C 裾には鯉の ホイホイ

■6番■
A 八百屋の前で ナスの皮拾って
D お松さんもおいで お竹さんもおいで
B ままごとやぁるで みなおいで
C ままごとやぁるで ホイホイ

■7番■
A 神道(しんと)は良いよ 神道はよいよ
D 水茶屋だらけ 提灯だらけ
B 数えておみれば 百八つ
C 数えてみれば ホイホイ

※ちなみに7番の「神道」とは、10月に行われる四柱神社の神道祭りのことでしょうか。
この資料を下さった方は、子どもの頃、親町三町に住んでいたそうで、「ぼんぼん」の歌を歌いながら、縄手の中ほどにある、四柱神社まで参拝した、と教えてくださいました。

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この記事へのコメント

初めまして。
ぼんぼんの歌詞を探してこちらにたどり着きました。

私が子供の頃の町内では、1番、5番、6番だけを歌っていた為 1~7番まである長い歌だったのを初めて知りました。
今では1番をリピートするだけになってしまったようで…
5番6番を聞く事もなくなりうろ覚え程度になっていたので、なんかスッキリしました^^
Posted by るなこ at 2014年08月06日 19:12
お役に立ててよかったです。
私の町会では子どものころ、1,2番と6番でした。
子ども心に「しゅうとのおばばの目が光る・・・」は怖いと思ってました(笑)
Posted by 鉄腕鉄腕 at 2014年08月07日 00:13
子供の頃 緑町 に住んでました 1日松ぼんがあるけれど 50年前の ボンボンを思い出し… 歌詞は1番と7番位ですかね 最終日 当時\50の氷水を みまつや で食べました
Posted by 呑んべェ at 2015年07月30日 12:11
呑んべェさん こんにちは。
みまつや、なんだか懐かしい響きがします。
今日の夕方、深志あたりで青山様の列に出会いました。

夏休み、お盆が近いといった感じがします。

松本ぼんぼんのほうはいよいよ明日。
こちらは41回目になるんですね。

私の小学校は「松ぼん」が広まりつつある頃で、小学校での参加もぽつぽつと出始めてました。
今では幼稚園からはじまり、小学校6年親子はもれなくといっていいほど参加してますね。

事あるごとに踊らされ、信濃の国♪並みに体に染みついてしまった踊り。。。
そんな私も今年は6年生の親です。ついに再び踊るときがやってきます。

覚悟をきめて明日は思いっきり踊ってきます。
Posted by 鉄腕鉄腕 at 2015年07月31日 21:49
まつもとぼんぼんの歌詞
 ここらの町が 海なら良かろ 千石船に団十郎を乗せて
  すみからすみまで 引き回すすみからすみえ ホイホイ
 六九はいやだ 六九はいやだろくろくお首が 二つに割れて  中からお化けが出てくる 中からお化け ホイホイ 
 向こうの山で 光るなんじゃ....
何か色々な 歌詞があったようですね 109歳の 母から聞きました(母は 松本二の丸町の生まれで 楽しい松本ぼんぼんの話をしてくれました。)
Posted by 小松 幹夫 at 2017年08月04日 13:13
【小松さん】
コメントありがとうございます。
「六九」はあの六九町でしょうか、当時の子供たちの無邪気の様子が伺えて面白いですね。
二の丸町住まいだったお母さまの歌詞なら、城下町文化が色濃く残っていそうで興味深く読ませていただきました。
Posted by 鉄腕鉄腕 at 2017年08月07日 16:03
こんにちは。市内子ども会の役員をしております。私自身は他県出身で、ぼんぼんの歌を知らなかったので、大変勉強になりました。ありがとうございます。子ども会で歌の練習をする際に、掲載して頂いている楽譜を配布させて頂いてもよろしいでしょうか。毎年、カセットテープの音源を流しながら歩いているせいか、我が子に限らず、ぼんぼんの歌を歌えない子が多いようです。
Posted by はっぱのは at 2018年07月12日 08:56
【はっぱのは さん】
こんにちは。私事でバタバタしていまして、コメントに気付くのが遅くなってしまい、申し訳ありません。
ぜひぜひ、楽譜配布してくださってOKです。(つくったときに最後に変な四分休符入ってしまいました。すみません)
お盆に歌うので、元気よくはつらつとよりも、しっとり歌うほうが曲の良さがでると思います。大人はしっとり派に挑戦してみてくださいね
Posted by 鉄腕鉄腕 at 2018年07月17日 20:47
ありがとうございます。ぼんぼんの歌の練習をするときに、子どもたちに配らせて頂きたいと思います。しっとり歌えるよう、がんばります。
Posted by はっぱのは at 2018年07月20日 20:20
青山さまぼんぼんの投稿をシェアさせていただきます。
宜しくお願い申し上げます。
Posted by 山の上のおくら at 2018年08月13日 01:35
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